毎週日曜朝のお楽しみ、NVC読書会がありました。
今回は、進行役をつとめました。
ZOOMで、計13名の会を進行。
ちょっと緊張しますが、おなじみの顔ぶれで、安心して進めることができました。
前回(第12章)の様子はこちら↓
自分の文化的な条件付けを意識する
今回の13章は、『自分を解放し、人に助言する』。
今日も、いつもの流れで進めました。
①3-4人組で、よかったことを話す
②3-4人組で、13章を輪読する(35分)
③3-4人組で、読んだ感想などを話す
④全体(13人)でシェアする
⑤新しい3-4人組で、やってみたいことを話し合う
⑥全体でシェアする
⑦チャットに感想とやりたいことを書く
やっぱり輪読をする時間が好きです。
今回は、事前に13章を読んでから参加したのですが、ひとりで黙読するだけではよくわからなかった部分が、音読してもらったり、自分で声に出して読むことで、身体に入ってきた感じがします。
この章のタイトルの前半、自分を解放するというのは、自分の文化的条件付けを意識する、ということ。
著者のローゼンバーグは、
「自分が必要としていることについて考えるように教育されてこなかったことに加えて、そうした方向へ向かおうとする意識を積極的に阻止する文化的訓練にさらされてしまっている」(p330)と述べています。
つまり、わたしたちは自分が必要としていることを見ないように訓練されてきたということを知り、意識的に自分が必要としていることに目を向けることを勧めています。
NVCのプロセスを使うことで、自分を責める声を言い換え、本当に必要をしていることを探り当てて、自分自身に共感することができる(p332)ということも紹介されています。
人に助言する
この章の後半には、心の病気に関わる専門家(臨床心理士、精神科医、ソーシャルワーカー、看護師)が患者と対話する方法が書かれています。
一般的に、心の病気の診察は、感情を交えずに観察し、分析して、診断をくだすものですが、ローゼンバーグ氏は違う手法を試していました。
うまくここに表現できないのですが、相手の感情とニーズを聞き取り、自分の感情とニーズにも着目します。
そうして対話することで、「純粋でオープンで相互的な出会いの中で助言することが可能になる。」(p342)そうです。
つまり、上からアドバイスするのではなくて、相手と心でつながって、人として対等な立場で対話し、リクエストをするということなのだと思います。
わたしがこれまでにNVCについて学んできたことを総合すると、専門家という力のある立場にあっても、あくまでリクエストであり、相手には拒否する権利があるということ。
そして、相手と心でつながっていれば、その具体的なリクエストをする理由も伝わるのではないかな。
過去のわだかまりを溶かす方法
この章の最後に、とても印象に残る事例が紹介されています。
6年前にある人に言われたことにずっと傷ついていた女性が、NVCのプロセスを使って、感情や必要としていること(必要としていたこと)を言葉にしていくことで、つらかった体験の解釈をガラッと変えることができたという話です。
わたしにもいくつか、「許せない!」と相手のことを責める気持ちでいる出来事がいくつかあります。
時間が経つにつれて、その気持ちは少しずつ弱くなっていますが、まだ確かに残っています。
NVCでは、ネガティブな感情を感じるのは、必要としていることが満たされていないからだと考えます。
つまり、悲しい、腹が立つ、許せない、イライラするという感情の奥には、わたしの満たされていないニーズがあるということ。
わたしの「許せない!」エピソードのひとつは、たぶん4、5才の頃の工作教室でのこと。
わたしが一生懸命作ったカメのおもちゃを友達に踏まれたんです。
その時の悲しさがずっと忘れられなくて・・・。
今でもその子の名前をフルネームで思い出せることにびっくり!
小学校までは同じ学校だったのですが、その後はどうしているか全く知らないのに・・・。
この件は、ポジティブ心理学を学び始めてから、実は一度、振り返ったことがあります。
その時は、そのおもちゃが踏まれたことも悲しかったけど、一緒にいたはずのお母さんにわたしの気持ちをわかってほしかったんだということに気づきました。
もう40年も前のことなので、わたしの記憶もあまり信用できないのですが、お母さんがわたしのおもちゃを踏んでしまった子に、「気にしないで。」っていったように思うんです。
その記憶が正しかったとして、今ならお母さんの行動の理由もわかります。
その子が悪かったとしても、よその子を責めるようなことできませんよね。
だけど、幼かったわたしは、「わたしのことを優先してほしい!」という気持ちだったんです。
「わざと踏んだんじゃないんだから、しかたないでしょ。」じゃなくて、
悲しい気持ちに寄り添って、「悲しかったよねー。」って言ってほしい。
実際に母に言われた言葉は覚えていないけど、自分がかけてほしかった言葉はわかります。
それに気付いて、それを認めることで、やっとそこから前に進める気がします。
その出来事から、今わかることは、
工作がすごく好きだったこと、
自分が作ったものをとても大切に思っていたこと、
お母さんが大好きなこと、
大好きなお母さんにわたしの悲しみを共感してもらいたかったこと、
怒りを相手に表現できなかったこと・・・。
なんか、ここまで振り返ってみて、不思議な感覚です。
うれしいでもないし、悲しいでもないけど、ふわっとなにかに包まれているような感じ。
自分にじっくり共感すると、こんな感じがするのかな。
思い出すだけでつらいっていうできごと以外は、ひとりで振り返ってみて、自分の気持ちに共感して、必要としていたことを探り出せたら、その出来事への見方はずいぶん変わるように思います。
モヤモヤしたり、イライラしたり、過去の嫌な記憶が蘇ったときには、NVCを思い出して、自分に共感してみようと思います。
読書会の中でも、「過去のイヤな記憶を相手と対峙しなくても書き換えられるとしたら、NVCは大きな希望になる!」というコメントがありました。
自分自身のこともそうだけど、身近な人が過去のできごとに縛られていて、それを変えたいと思うなら、その記憶を書き換えるお手伝いができたらいいなと思います。
そのためには、まず自分自身で練習です。
ネガティブ感情を見つけたら、NVC実践のチャンス!
どんどん実践してみます。
次回は、2週間後です。
最終章である第14章は、「NVCで感謝を表現する」です。
まだまだこれまでのところもマスターできた感じはしないけど、とにかく次回で終わってしまいます。
この2週間で、学び直しできるといいな。
とにかく意識的に実践しようと思います。
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