思春期に価値観の呪いをかけない 〜これからの思春期の歩き方③ 〜

子育て

このブログは、「これからの思春期の歩き方」講座の録画を振り返りながら、1回ずつ記事にしているものです。

第2回の強みについてまとめた記事はこちら。

「これからの思春期の歩き方」講座(全4回)の3回目の講義は、ドキッとするるタイトル。
「思春期に価値観の呪いをかけない」です。

思春期は、親や学校の先生、社会の価値観で生きてきた子どもたちが、自分自身の価値観を選んでいく時期で、親が言っていることが、いつも正しいわけじゃないと気づいて、いろんなことを疑ったり、そのことに戸惑いながら、自分探しをします。

わたしの思春期① 短大入学まで

こうして、40代になり、子どもの思春期と関わりながら学んでいて、今回、改めて自分の思春期について考えました。

自分の成長の過程を思い返すと、一番大きな影響は親から、フライトアテンダント(当時は、スチュワーデス!)になるように言われていたこと。
わたしは、その気になって、19歳ごろまで「スチュワーデスになること」が夢でした。

小さい頃の記憶って、定かではなくて、実際に親がどんなふうにわたしに声をかけていたのかはわかりません。
ただ、うちの両親は海外旅行が好きで、3歳上の兄には「パイロット」、わたしには「スチュワーデス」という職業を小さい頃から提示していました。
結果的に、兄もわたしもその職業に就くことはないんですが、多少なりとも進路には影響がありました。

父も母も英語を学ぶことが好きで、家には英語学習のカセットがあり、気づいたらNHKラジオの基礎英語のテキストで毎朝勉強していました。
親に押し付けられた印象はなく、わたしは自然と英語が好きになって、その知的で洗練された印象から、将来の夢はフライトアテンダントに確定。

英会話はできなかったけど、ずっと英語が好きでした。
学校でも、英語だけは成績もよく、フライトアテンダントになるため、英語力を高めようと思い、英語専科の短大に進学しました。

ここまでは、かなりスムーズな進路選びでした。
もちろん、思春期の親への反抗は人並み?にあったし、親と一緒に出掛けたくないという時期もあり、中学生ごろから気持ちはグラグラしていました。
自分探しをしていたんだなって、今はわかります。

一番大きな転期は、短大に進学してから。
それまで、地元の公立の学校(共学)でずっと過ごしていたのに、短大に進学すると新しいことがたくさん。
電車での通学。
女子だけ。
キリスト教。
そして、自分より英語ができる子がわんさか・・・・。

それまで、「英語ができる」というのがわたしのアイデンティティだったのに、レベル別のクラス分けで、真ん中あたり・・・。
そして、今まで出会ったことのない英語がレベル違いな帰国子女の人たち・・・。
さらには、ファッションなんて意識したことのないわたしからすると、キラキラして見えるお洒落な女の子たち・・・。
某有名ブランドのバッグを持っている子がいても、わたしにはわからない・・・。笑
いろんな意味で、ショックが大きかったです。

そんな中でも、強みの「愛情」や「親切心」を使って、友達を作り、少しずつ新環境に適応して、学びに励みました。
英語力は着実にあがっていたはずなのに、周りと比較してばかりなので、英語への自信は取り戻せないまま。
ただ、好奇心が発動して、1年生の冬にオーストラリアへの短期留学プログラムに参加しました。

わたしの思春期② 短期留学で夢が消えた

このオーストラリアへの短期留学が、わたしの人生でいろんなことにつながっていくのですが、そのひとつが将来の夢が消えたこと。
それは、シドニー行きのオーストラリアの航空会社の飛行機での出来事。

そのエアラインのフライトアテンダントが、わたしの描いていたような人たちじゃなかったんです。
今でも日本のエアラインはそうだと思いますが、わたしのイメージは「きれいで、カッコよくて、英語が流暢な人たち」でした。

なのに、その飛行機で出会ったフライトアテンダントは、普通のおじさんやおばさん。
とってもフレンドリーで、ステキな方達だったのだけど、わたしのイメージとは全く違っていて、「え? なんか違う。」って衝撃でした。
わたしがなりたい職業って、こんな感じだったの???って疑問が湧いてきたんです。

今思うと、英語力への自信のなさに加えて、当時、太っていた自分の容姿への自信のなさもあり、その頃も狭き門のフライトアテンダントは、自分には到底なれないと思っていたのかもしれません。

そして、4週間の留学プログラムが楽しすぎたこともあり、その頃からフライトアテンダントの夢はどこへやら、短大卒業後は留学したいと思うようになりました。

そして、アメリカに留学するつもりで準備していたのに、自分の英語力が足りなくて、道が閉ざされ、4週間の短期留学でお世話になったメルボルンの先生の献身的なサポートで、メルボルンへ留学することになったんです。

今思うと、この2年間の留学は、海外への憧れや英語力を高めたいという思い以外に、親元を離れて、自分探しをしようとしていたのだとわかります。
実際、いろんなバックグラウンドの学生と知り合い、語り合い、多様な価値観を持つ大人と関わり、日本ではできない経験をたくさんしました。
その中で、自分が「日本人」だということを改めて感じたり、親のありがたさを知りました。

講座の中でも何度か出てきた、「親は海のようなもの。どっぷり使っていると境界線が分からなくなるし、飲み込まれてしまって、自我を確立しようにもできない。離れることが必要。」という言葉。
あの時、わたしは親元を離れることで、自分と向き合おうとしたのだと思います。

我が子のアイデンティティ確立のために

実際には、アイデンティティ(自分ってどんな人? 将来どんなことがしたい?)の確立は、ずっと先のことで、この時期はいろんなことを体験しながら、方向性を見つけるだけでいいのですが、それを邪魔しないために、なにができるのかを考えています。

講座の中で印象に残っていることは、「親が子どもを信頼しているということが伝わることが大切」ということ。
子どもたちは、自分を信じられないと、アイデンティティも大切にする価値観も自分の外側に探してしまって、結局いつまでたっても見つけられないままになってしまう。
子どもが、自分のことを信頼できたら、最初は外に答えを探しても、ちゃんと自分の中に探して見つけることができる。

じゃあ、そのためになにができるのか。
それは、子どもを信じていることをふだんの言動で伝えていくこと。
ふだんから、子どもの話に共感して、子どものどんな考え、感情も「そんなふうに思ってるんだね。」と受けとめること。
そうすることで、子ども自身が自分の考えや感情を大切なものとして、扱えるようになるから。

逆に、子どもの意見や特にネガティブな感情を否定していると、子どもはそれを話してくれなくなるだけでなく、自分の意見や感情は大切なものじゃないと捉えるようになる。
そして、感情を麻痺させてしまって、ポジティブな感情もネガティブな感情も感じなくなるんです。

そんなふうに自分のセンサーをオフにしてしまったら、「やりたいことはなに?」って聞かれても、「分からない。」というか、親が満足しそうなことを答えますよね。
とっても悲しいことだけれど・・・。

だから、わたしはやっぱり共感を大切にします。
そして、いろんな質問をして、どんなことを考えているのか、どんなことを感じているのかを聞きます。
そんなコミュニケーションが、今は楽しいです。
「わたしから生まれた子なのに、こんなに違う考え方をするんだー!」といちいち感心しています。

共感されて育つと、自制心や意志の力に関わる脳の前頭前野が発達しやすいといううれしいおまけ付き。
セルフコントロールができると、自分がやりたいと思うことを叶えやすくなるし、本人の幸せにもつながると思うから、やっぱり共感ですね!

こどものウソについて

書き残したことはないかな、ってノートを見直したら、こんな一文が。
「子どもがウソをつくのは、怒られると思っているから」
→ 親がウソをつかせている

と書いていました。

本当にそうだと思います。
大人になれば、ウソをついても、あとでバレてもっとめんどくさいことになるということが経験でわかるのに、こどもは(親から見ると)簡単にウソをつきます。

どんなに小さい子どもでも、その言動には理由があるんです。
本人には言語化できないかもしれないけど、なにか理由があります。

でも、大人は勝手な思い込みで決めつけがちだから、子どもは反射的にウソをついてしまうんだろうな。
実際、子どもたちは、責められないとわかると、ちゃんと理由を話してくれます。
質問にも答えてくれます。

子どもがウソをつかなくてもいいように、普段から答えを急かさずに、じっくり話を聞けるようになりたい。
そのためには、わたしの心の余裕かな。
子どもをしっかり観察して、共感して話を聞きつつ、自分自身の感情も大切に過ごします!

思春期だけじゃなく、どんなつながりでも信頼関係が大切。
わたしの特徴的強みの「愛情」、「親切心」、「好奇心」、「寛容さ」を発揮して、支援的子育ての基本に立ち返ります。

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